2024.12.07
コラム
降雪地での空き家管理について
いつもお世話になっております。
一段と寒さが厳しくなってしまいましたが、今でも間に合う冬の空き家管理についてお伝えいたします。
特有の管理ポイントを押さえることで、冬期間の家の劣化を防ぐことができます。以下に大事な注意点をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
1. 札幌圏の住宅は基本的に雪下ろしは不要です
基本的に建築基準法に基づいて建築された住宅は、設計がしっかりされている建物となりますので、雪下ろしが不要な住宅がほとんどなんです。特に、屋根の形状や素材によっては、雪が自然に滑り落ちる仕組みや、風で雪を飛ばす形状や、無落雪屋根は内勾配になっていて排水管に電熱線が入っていて凍結防止が入っていて、雪が溶けると排水溝を通って排水されるような構造が採用されています。ただし、積雪が多い地域や記録的な積雪の時は念のため点検を行いましょう。
点検といっても、冬場に屋根に登ることはお勧め致しません。
雪が積もっているのでどこまでが屋根かわからない場合もありますし、雪が積もった屋根はめちゃくちゃ滑ります。
構造に不安がある場合、雪が積もってきたらドアや襖が閉まり難くなった、開き難くなったなど室内に影響が出てきます。
古い住宅の場合は特に症状が出やすいので、無理に屋根に登るのはやめましょう。
また、屋根の雪庇(せっぴ)対策も重要です。雪庇とは、屋根の端にできる雪の張り出し部分のことで、放置すると崩れて建物を傷めたり、人や車に被害を及ぼすことがあります。雪庇は周りの建物や地形の影響を受けることも多いですが、基本的には冬は北風が強いので南側に出来ることが多く、真南というよりは南西側か南東側に出来ること多いです。これを防ぐためには、定期的に雪庇が出来ていないか確認する事です。大きくなりすぎると専用の除去道具や業者の利用がおすすめですが、下に落ちても影響がない場合はそのままでも良いかと思います。注意点としては落ちるまでは下に行かないように注意することが必要です。雪庇は雪が締まって重さもあり、高所から落ちるので怪我では済まない可能性が高いのでとても注意が必要です。
2. 凍結防止は水道管だけでなくボイラーやトイレも対象
冬季の空き家管理で避けたいのが、設備の凍結による破損です。空き家の場合は人目が無いので特に注意が必要です。寒暖の差が激しい年などは気が付かず隣地などから連絡が入り、確認に行くとスケートリンクの様にすべて凍結しているという事例も少なくありません。凍結による修繕費は高額となる可能性が高いので細心の注意が必要です。
- 水道管の凍結防止には、水抜き作業を行うことが基本です。蛇口を開けて水を完全に抜いておくことで配管凍結のリスクを軽減できます。
- ボイラーや混合栓も凍結防止が必要です。専門的な作業になることが多いので、業者に依頼して適切な対策を講じてもらうことをお勧め致します。決して個人で行わない方が良いです。業者を利用しない場合はボイラーの電源を入れておくことも凍結対策となります。
- トイレの凍結対策としては、不凍液を使用するのが効果的です。不凍液を便器内に注いでおけば、寒冷地でも破損を防げます。ウォシュレットが設置されている場合は電源を入れておくだけでも凍結対策となります。
3. 屋根の落雪事故リスクへの注意
雪が自然に滑り落ちる屋根でも、周囲の人や車に雪が直撃するリスクがあります。万一事故が起こってしまった場合、管理者としての責任を問われます。空き家になった場合は目が行き届かないことも予想されますので、定期的に確認する様にしましょう。特に道路や隣家に面している場合、適切な雪止め金具を設置することで事故を防止できます。但し、雪止め金具を設置する場合は屋根に雪が留まってしまうので、空き家の場合は心配ありませんが、入居する様になった場合は屋根裏で結露が発生する可能性があるので十分な換気が必要となります。周辺環境によっては、防護柵の追加設置を検討するのもよいでしょう。
4. 放火や悪戯への対策
空き家は放火や悪戯のターゲットになることもあります。そのため、以下のような対策が有効です。
- 防犯カメラやセンサーライトの設置
- 郵便物を止めたり、敷地内の雪かきを定期的に行い「人の出入りがある」印象を与える
- 窓やドアの施錠強化
これらを行うことで、放火や不法侵入のリスクを大幅に減らせます。
5. 雪解け水と排水の管理
積雪後の雪解け水が適切に排水されないと、無落雪屋根の場合は屋根のドレンに水が溢れ、屋根の隙間から浸水し建物が劣化する原因となります。排水溝や側溝に雪やゴミが詰まっていないか確認しましょう。また、屋根の軒下にできる氷柱も定期的に取り除くと安心です。
6. 専門業者の活用
降雪地での空き家管理は手間がかかるため、専門業者を活用するのも良い方法です。雪かきや凍結防止対策、定期点検など、プロに任せることで効率的に管理ができます。
お客様の建物に合わせた具体的な対策をご提案できますので、ぜひお気軽にご相談ください!
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