2024.07.05
コラム売りたい
不動産相続でトラブルにならないために
不動産相続でトラブルになるのはどんな時?
今までの経験からトラブル数が多いケースをご紹介します。
※相続人は2人で、どちらも子と想定します。
1 売りたい相続人と残したい相続人
一人は管理が大変だから売却して現金化したいと考えていますが、一人は思い出が詰まった実家だから、しばらくは残して置きたいと考えてトラブルが発生します。
ちなみに私の印象ですが、売却したいと考える方は不動産の近くにお住まいになっており、残しておきたいと考える方は遠方にお住まいになっている方が多いような気がします。
近くに住んでいれば相続前に実家を見る機会が十分にあり、覚悟する時間があったでしょうし、実際管理に苦労します。遠方にお住まいになっている方は帰ってくる場所を失う喪失感が強いのかもしれません。また、管理をするのは現実的でないので苦労する感覚がないということも要因かもしれません。
どちらのお気持ちもわかりますし、どちらが正解ということもないでしょう。
しかし、空き家は放置すれば朽ちていきますし、管理をしなければ隣地に迷惑をかける可能性もあります。このままではお互いの為にならないことになります。
2 売りたい相続人と住み続けたい相続人
先ほどのケースとは違い、相続不動産にどちらか一方が住んでいる場合もトラブルになりやすいです。
一人の相続人は売却して現金化したいと考えます。住んでいる相続人はそのまま住み続けたいと考えます。
この場合、現金などの他の相続財産があれば、そこで調整を取ることも可能ですが、不動産価格をどう算定するかで、揉めることがあります。
相続税計算の為に使われる路線価格や固定資産税評価額等の価格と、実際に売却できる価格(実勢価格)は全く違います。大抵の場合は実勢価格の方が高くなりますが、この実勢価格も厄介で、実際に売却活動をしてみないといくらで売却できるか確定できません。
また、現金などの他の相続不動産が無い場合もありますので、そもそも調整が出来ないパターンも考えられます。
3 相続人の一人が認知症で意思能力がない場合
法定相続分以外で相続を行う場合、遺産分割協議書という書面を交わすことになります。今回の例では子2人を想定していますので、法定相続分1/2ずつということになりますが3/4、1/4で相続するなど比率を変える場合などです。
相続人の一人に意思能力が無い場合、この遺産分割協議書というものを交わすことが出来ません。つまりどちらかが代表してすべてを相続するということは出来ません。
想定相続分の1/2ずつで分ければこの書面を作成する必要はなく、相続を行うこと自体は出来ますが、結局は名義人の一人に意思能力がないため、そのあとに売却したり賃貸したりすることは出来なくなってしまいます。
成年後見人制度を利用すれば遺産分割協議書の作成も出来ますが費用も時間もかかります。
4 相続人が増えて収拾がつかなくなる
相続人が増えると全く収拾がつかなくなることもあります。今回の例では子2人を想定していましたが、子の人数がもっと多ければもっといろいろな意見が出ます。
例えば売却するにしても、いくらで売却活動を行っていくのか、価格が安くなってもいいので買取してもらうのがいいのではないか、建物は古いけど建物として売りたいなどです。
また、亡くなっている相続人がいれば、代襲相続(亡くなった被相続人から見れば孫)されることになりますが、更に相続人が増えたり、縁が浅いためスムーズに進まなかったり,幼いがために第三者が出てくるなど、トラブルの種が増えていきます。
トラブルの解決方法
いままでの経験から代表的なトラブルをご紹介しましたが、残念ながらトラブルになってしまった場合、即座に解決する方法はありません。解決するためには粘り強く話し合いをする、弁護士に依頼する、裁判するなど大きな労力を使うことになります。
重要なのはトラブルを回避するために、相続が発生する前に対策することです。
具体的な対策として
- 遺言書を作成する
- 現金化する
- 生前に協議を進める
特に話し合いは重要で、お互いが相続不動産に対してどう考えているのかを共有しておくことは重要です。それぞれすでに持ち家があるから当然売るものだろう、と一方的に思い込んでいる可能性もあります。
また、生前に話し合いすることによって、被相続人の想いを聞くことが出来ます。
本人がどうして欲しいのかを聞くことによって、意見の対立が起きなくなることもあります。
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