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2024.03.23

マイナス金利解除は不動産相場に影響があるか?

日銀の利上げのニュースが報道されて

家計への心配が絶えませんよね?不動産に関しての報道も少なくありませんので、一業界人としての予測をお伝え致します。

住宅ローンは借入額が大きいため、金利が上昇すると影響が大きいことは事実です。ただし「上昇すると」というのが前提です。

私が不動産業に従事し始めた20年以上前から、当時の上司から今の住宅ローンの金利は異常に安いと教えられていました。

当時は固定金利で3年固定1.2%くらい、10年固定で2.5%くらいだったと記憶しています。

更に2010年頃に現在のような3年固定が1%、10年固定が2%を切るような金利水準まで下がりました。本来の住宅ローンの金利は4〜5%と言われています。海外では更に高い金利が設定されている国がほとんどです。

今までどれだけの恩恵を受けていたか、ゼロ金利を活用して、銀行が努力していてくれている実情があります。

急に金利は上昇するのか?

では、この先はどうなるのか?心配ですよね。結論からお伝えすると、急激な金利上昇はないと思います。ないというか急には上げられないというのが実情になるのでは?と予想しています。

実は数年前から基準金利が上昇を始まっていることはご存知でしょうか?

当社で初めて住宅を購入される方は固定金利を利用される方が多いのですが、固定金利の基準となっている基準金利に関しては関心が薄く、実質的に関係してくる固定金利に影響がなければ気にならない方がほとんどだと思われます。

数年前から基準金利も上がっているのに、大幅な金利上昇がないのでは?と予想している理由として一番の理由は、消費者側の所得が上がっていないという事です。

所得が変わらないのに金利が上昇してしまうと、単純に返済額が上昇するため、予算や条件を見直したり、さまざまな事を再検討する可能性が高まります。

札幌を中心に北広島、江別、恵庭、千歳や苫小牧まで、ここ数年で地価が上昇しました。現在は札幌を中心に落ち着いてきた印象はありますが、以前に比べると高い価格で推移しています。また、建築コストの上昇も同時期にありました。

土地代も建築代も高くなっている上に、金利の上昇があると更に不動産を購入することのハードルが高くなってしまいます。

住宅ローンは金融機関の商品の一つなので、お客さんが減ってしまう可能性があります。これは金融機関にとってもリスクがあるのです。

もう一つは既にローンを組んでいる方の返済にも影響があるという事です。急激な金利上昇があると返済が困難になる方もいるかもしれません。

住宅ローンの契約内容で、金利上昇幅について上限を設けられているケースがほとんどですが、さまざまな物価上昇もありますので、上昇することの影響は避けたいものです。

住宅ローンの返済が出来なくなってしまう方や、遅れる方が増えてしまうと、こちらも金融機関にとっても損失につながります。

変化はすこしずつ緩やかに

上昇することはないとは言えませんが、私は少しずつ変化が出てくるのではないかと予想しています。

少しずつ物価が上昇して、各会社の収入が上昇して、お給料に反映されて、少し豊かになって金利が上昇してと、この繰り返しが起こると金利も上昇するかもしれません。

あくまで私の予想ですが、今は不動産・建築の価格が上昇してしまった状態なので道内の金融機関は、もし住宅ローンの金利が上昇するとしても、現在の固定金利から0.1%か0.2%に留まる程度か、もう少し三ヶ月なのか半年なのか、様子を見る金融機関が多いのではないかと思います。

私は20年以上不動産・建築業界で仕事をしていますが、金利上昇期の経験がありません。それだけ長期で低金利状態が続いているということです。

お伝えできることは、地価は多少の上下はあるかもしれませんが、建築コストが下がる可能性は低いと思われます。

建築コストは世界情勢の影響も大きいため、企業側もリスクを考えるからです。

不動産を買うならどうすれば良いか?

不動産を買う、お家を建てると考えたら、なるべく早く買うことです。

住宅ローンの金利が確定する場面はローンが実行される時(融資資金を受け取った時)が基本となりますが、金融機関によって融資の事前審査をした時、金融機関とローン契約(金銭消費貸借契約)をした時の金利を採用してくれる金融機関もあります。

金利が上昇局面にあるときは、金利が上がる前に審査をして金利を確定させることも重要になるのです。

不動産購入は高額な買い物なので慎重になってしまうのですが、建築も日々技術が向上していますし、不動産は唯一無二のものがほとんどです。

検討期間はほどほどに決断をすることが、金銭面でメリットにつながる可能性もあります。 マイナス金利が解除されることで、いろんなことが予想されますが、いつかは不動産を購入しようと決めている方は上昇する前に購入の行動をされることを私はお勧めいたします。

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