2021.10.12
相談実例売却
【相談148】賃貸に出している親名義の戸建、このままの状態で売れますか?
今回のご相談内容
親の名義になっている戸建を所有しています。両親ともに高齢になってきたため、近いうちにこの家の売却を考え始めました。現在は賃貸として貸しているため、この物件を売却することができるのか知りたいです。賃借人が入居している状態でも売却は可能でしょうか?
はい、賃貸中でも売却は可能です。賃貸中の物件ですと投資物件としての査定になりますので、現在の賃料等を教えていただけますか?
はい、このくらいの賃料で貸しています。
なるほど、わかりました。投資物件が売れるかどうかはリターンが大きいかどうかにかかっています。不動産投資をするお客様の多くは利回りという基準で購入するかどうかを判断します。例えば1000万円で購入して、年間賃料が100万円であれば、100÷1000で10%という具合です。利回りは築年数が浅ければ低い水準でも売れますが、築年数が経過すればするほど、賃料の低下や修繕費のリスクを抱えるため高い水準でなければ売れなくなります。
なるほど、今回の戸建であればどのくらいになりますか?
築年数が35年以上経過しているので12~15%くらいは要求されるでしょう。
このパーセンテージで行けば、これくらいが妥当かと思います。
う~ん、そうですか・・・もう少し高いかなぁと思ったんですが・・・
そうですね。価格だけで考えると土地か戸建として売却した方が高く売れます。ですので、方法としては投資用物件として満足できる価格で販売活動をしてみるか、もしくは入居者様に退去のお願いをするかです。
退去させることもできるんですか?
必ずできるとは言いません。多くの賃貸借契約書には貸主も半年前に正当な理由があれば退去させられますが、居住権が強く保護されますので、正当な理由と判断されないことがほとんどです。ただ、交渉だけならできますので、様子を探ってみることも出来ます。
そうですか、ちなみにどのくらいの割合で成功してますか?
正直半々です。また、多くは退去費用を払って解決したりします。明確な基準があるわけではありませんが大体家賃の半年から1年分で解決することが多いですね。仮に退去費用が掛かったとしても、投資用物件として売るよりも、高く成約する可能性が高いのでチャレンジしてみる価値はあるかと思います。
わかりました。どうするか考えてみます。
まとめ
賃貸中物件の売却は通常の査定とは方法が違います。状況によってはそのまま売却しても条件が変わらないケースがありますが、築年数が経過した物件ですと、居住用財産として売却した方が有利なケースがほとんどです。まずはご相談いただければどちらが良いかを判断致します。
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